手塚治虫文化賞の
- 作者: 浦沢直樹,手塚治虫,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/09/30
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 3人 クリック: 92回
- この商品を含むブログ (645件) を見る
- 作者: 浦沢直樹,手塚治虫,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/04/26
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 32回
- この商品を含むブログ (563件) を見る
世間の評価も高く、確かに面白いのだが、私的にはいくつか保留が付く作品。
原作の方は子どもの頃読んだが、あまり強い印象が残っていない。というか、私にとっての手塚治虫は「ブラック・ジャック」が唯一にして、最高なので(その次はだいぶ差が開いて「陽だまりの樹」)「アトム」にはあまり燃えなかった。しかも、「地上最大のロボット」は、本来の「アトム」の流れではなく、子どもに迎合してしまった作品なのではないかという疑いを禁じ得ないというのが正直な感想だった。
本作は、「本歌取り」(「山月記」みたいなもの)なので、深い掘り下げと浦沢直樹オリジナルの部分が要となる。それについて、私が保留する点は二つあって、一つは既存の有名な作品のイメージをかなり生の形で使っている点。(「羊たちの沈黙」とか「アキラ」とか)もう一つは、ロボットの存在を美化しすぎている事への抵抗感。しかし、イラク戦争や、大量破壊兵器の問題、などの重いテーマを今後どのように展開させていくのか、ゲジヒトの偽造された記憶がどんなものなのか、など期待感はある。続きも貸して下さいね。